街角のコミュニケーション

世の中コミュニケーションだらけ。

「バカって言う方がバカなんだよ」の本当

子どもの頃、経験した人も多いのではないだろうか。

けんかの時の常套句「バカって言う方がバカなんだよ」。

もはや面と向かってこれを言い合う人はなかなかいないだろう。

ある調査では年齢が上がるほど「バカ」と言われる事に反応しやすい

という結果があった。多分それは生きている中で

いろいろな「バカ」の使い方を見てきたからなのだと思う。

要は、社会経験の差によって出てきた結果ではないだろうか。

「バカ」なんて日常的に使われているし、それこそ気のおけない人との

他愛のない会話の中ではしょっちゅう出てくる言葉だ。

そこにいちいち目くじらを立てる人なんていない。

「バカ」にも種類がある。

こういった日常的に使われるのは「他意のないバカ」である。

言う方も、言われる方も気にしていない。

対して「悪意のバカ」もある。

相手の、人としての尊厳を破壊しようとする「バカ」である。

この「バカ」には確信的に相手を見下し、おとしめようとする意志がある。

攻撃的で非常に危険だ。もちろん喧嘩にもなるし、誰かが傷つく。

普段の生活の中ではあまりお目にかかる事のない「悪意のバカ」だが

先日たまたま職場で遭遇した。

ある同僚が電話をしている。相手は社内の営業担当のようだ。

何かの行き違いから、この同僚がエキサイトしだしたのが声の様子でわかる。

職場の多勢がその会話の成り行きを聞いていた。

すると「あなたバカなの? ねぇ、バカでしょ・・・」と聞こえてきた。

明らかに「悪意のバカ」である。

実際のところ、私にはその同僚がどういう状況でその「バカ」を

発したのかは分からない。

電話の相手がどれほどバカな真似をしたのかは分からない。

でも、どんな事情があるにせよ、とても不愉快だった。

もしかしたらこの同僚は、相手を罵る事によって「力」とか「有能さ」とか

デキル自分を誇示しようとしていたのかもしれない。

けれど、第三者である私がこの同僚に感じたのは

「偉そうに」「格好わるい」「無神経」などマイナス印象ばかりである。

そして、「バカって言う方がバカ」に激しく同意した。

本当にバカに見えた。

確認したわけではないが、この会話を聞いていたほとんどの人は

同じ事を感じていたのではないだろうか。

「バカも休み休み言え」という慣用句がある。

意味こそ違うが、少し「バカ」の使い方を考えた方がよさそうだ。

それって、今どきモラハラとかパワハラの対象にもなりかねないし・・・。

それにしても「悪意のバカ」を職場で平気に使うこの同僚は

やっぱりバカなのだと思う。


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