街角のコミュニケーション

世の中コミュニケーションだらけ。

「テレワーク・デイズ2019」終了

「テレワーク・デイズ2019」における、この会社のトライアル的な取り組みが先週の金曜日に終了した。2週間のトライアル期間中、私は3日の在宅勤務を体験した。最初はサボれるかな、なんて考えたけど、真面目にやってみるとなかなか良いではないか。大嫌いな上司や同僚と顔を合わせることもないし、下卑た笑い声を聞かされることもない。寝ぐせの髪のまま、Tシャツ、短パンスタイルで、煙草を吸いながら、自分のペースで作業ができる。案外、仕事がはかどるのだ。「こんなにだらしなくない」とフリーランスの方に叱られそうだが、ちょっとフリーランスの気分を味わえた気がした。性善説で成立する取り組みだとは思うけど、社員一人ひとりが己の裁量で、働き方を選べるなんて、実に成熟した会社っぽい。さあ、トライアルが終われば来週からは実用である。在宅勤務を行う場合、前日の正午までに電子書類で申請をあげ、上司の承認を得るという運用ルールがある。この書類が若干面倒な書式ではあるが、これは受入れることにしよう・・・。そして週が明けると、一通の同胞メールが届いていた。在宅勤務の運用に関するものだ。文面にはこうある。「在宅勤務については、その必要性が認められ、業務上必要と上長が承認した場合のみ許可。電子の申請の前に、その都度○○部長に相談が必要です」。こうもある。「在宅勤務にあたっては、メールでの一時間に一回の業務報告を原則とする」。あぁ、一瞬でもこの会社を信じた自分を呪いたい。「相談」ってなんだよ。「一時間に一回の業務報告」ってなんだよ。結局、この会社は在宅勤務なんてさせる気はさらさらないのだ。社員を信用していないし、管理する自信もないのだ。そのために運用をできるだけ煩雑にして申請をしづらくする。見え見えのやり口。成熟どころかガキである、働き方改革なんて、できっこないよ、この会社には。世の中には、変わるものと、変わらないものがある。この歳になると、変わらないものに触れたりすると無性にやさしい気持になれるのだけれど、変わらないこの会社の愚かさだけは、私をとことん萎えさせて、深淵のダークサイドに誘うのだ。